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ツパイ目

 樹上でちょろちょろ、ツパイ

コモンツパイ コモンツパイ
分類:ツパイ目ツパイ科
学名:Tupaia glis(ツパイア・ギリス)
英名:Common Treeshrew(コモン ツリーシルー)
体長:15~30cm
photo-by:無料写真素材・東京・横浜・湘南
ツパイの仲間は、東南アジア、マレー半島、スマトラ島の熱帯雨林にすんでいます。
樹上にすむ仲間と地上にすむ仲間がいて、昆虫、果実、キノコなどを食べます。
リスのようなフワフワの長い尻尾。
両手で食べ物を持って食べる姿。
「ツパイ」とは、現地の言葉で「リス」。
樹上で活動する姿はリスそっくりで、現地ではリスもツパイも区別されずにツパイと呼ばれます。

 酒を飲むハネオツパイ

ツパイの仲間の多くは、昆虫、果実、キノコなどを食べますが、
ツパイの一種、ハネオツパイは、プルタムヤシの花の蜜が発酵して天然のお酒状態になったものを主食にしています。
人間に例えると、毎日、ビールを大瓶で7~8本を飲んでいる大酒飲みです。
かなりの大酒飲みですが、ハネオツパイは酔っ払うことがありません。
体内にアルコールを分解する特別なシステムを持っているので酔っ払うことがないのです。
この分解システムをアルコール依存症の治療に役立てることができないか調査が進み、ツパイが注目されているのです。

 霊長類学者を激怒させた、ツパイの子育て

ツパイの仲間の子育ては独特で、自分の巣とは別に子育て用の巣を作り、2日に1回くらいしか授乳に訪れません。
コドモの糞尿の世話もしないので、巣の中には糞尿がたくさん・・・。
ある研究者が巣から糞尿を取り除いたところ、戻ってきた親はコドモを認識できなかったという話があります。
ツパイは以前、サル目(霊長類)の一種として分類されていました。
ある霊長類学者が、ツパイの子育て方法を知って、
「子育てをしない動物が霊長類であるはずがない」と激怒したという逸話が残っています。
子育てにあまり関心がない原始的な動物に見えてしまいますが、わざわざ別に巣を作っていることから、どう考えてもそうではないような気がします。
親が巣に帰らなければ、敵に巣を発見される確率は減りますし、コドモだか糞尿だか分からなければ敵に襲われにくいという、ツパイなりの生き残りの知恵なのでしょう。

 ナゾの動物だったツパイ

ツパイは長い間ナゾの動物だったため、「ツパイ目」として独立したグループに分類される前は、サル目(霊長類)や、モグラ目(食虫目)に分類されていました。
ツパイ目にもっとも近い哺乳類グループは、ヒヨケザル目、サル目、次いで、ウサギ目、ネズミ目です。
これらの動物グループは、「ユーアコンタグリレス類」と呼ばれます。
ユーアコンタグリレス類は、北半球で進化した哺乳類のおおきな分類の一つです。
ユーアコンタグリレスとは、ユーアコンタ(ツパイ目、ヒヨケザル目、サル目)と、グリレス(ウサギ目、ネズミ目)という2グループを合体させた呼び名です。
日本語に訳すと、真主獣山鼠類(しんしゅじゅうさんそるい)です。

真主獣山・・んがぐぐ。
コモンツパイ


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