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食肉目(しょくにくもく)

食肉目は、他の生き物を捕らえて食べる捕食動物のグループです。
イヌ科、クマ科、アシカ科、アザラシ科、セイウチ科、アライグマ科、レッサーパンダ科、イタチ科、スカンク科、ネコ科、ジャコウネコ科、ハイエナ科、マングース科の13科が食肉目の仲間です。

ネコ科

ジャコウネコ科、マングース科、ハイエナ科

イヌ科

クマ科

アライグマ科、レッサーパンダ科、スカンク科

イタチ科

アザラシ科、アシカ科、セイウチ科

 食肉目の進化

食肉目の分類

現生の食肉目の仲間は、原始的な捕食動物のミアキスの仲間から、5800万年前(暁新世後期に分かれて進化したと考えられています。
ミアキスの仲間のうち、現生の食肉目に進化していく系統と、肉歯目に進化していく系統に別れ、 さらに食肉目の系統の中でイヌ型亜目とネコ型亜目の2系統に、それぞれ分化して進化しました。
※現生の食肉目のグループ(科)と滅んだグループ(科)の関係図です。
オレンジの文字が滅んだグループです。


 イヌ型亜目とネコ型亜目の違い

現生の食肉目は、耳の骨の構造から、イヌ型亜目とネコ型亜目の2系統に分かれています。
中耳を覆う耳骨胞という骨の成り立ちが異なっており、
内鼓室骨(中耳を覆うために新たにできた骨)で覆われているのがイヌ型亜目、
外鼓室骨(元々は鼓膜を支えていた骨)で覆われているのがネコ型亜目です
ミアキスの仲間や、原始的な食肉目の仲間は、耳骨胞が骨ではなく軟骨でできていました。


 食肉目が持つ歯

オオカミの下あご標本 食肉目の仲間に共通する特徴としては、人間でいうところの奥歯が、肉を裂くための「裂肉歯(れつにくし)」になっていることがあげられます。
食肉目以外にも、裂肉歯を持った捕食動物のグループ「肉歯目(にくしもく)」がいましたが、鮮新世後期(250万年前)に滅んでおり、現在、裂肉歯を持つグループは食肉目だけです。
食肉目と肉歯目は、裂肉歯となっている歯の場所と数が異なっており、
食肉目は裂肉歯が1対で、下あごの第1大臼歯と、上あごの第4前臼歯、
肉歯目は裂肉歯が1対~2対で、下あごの第2、第3大臼歯、上あごの第1、第2大臼歯が裂肉歯になっていました。
食肉目と肉歯目の共通の祖先である「ミアキス」の仲間が持っていた裂肉歯は、肉を切るためのするどいハサミの役割をしていましたが、進化するにつれ、笹を食べるパンダは臼状に、骨を砕くハイエナはペンチ状にと、種類によって様々に変化しています。
また、アシカやアザラシは肉を切り裂く必要が無いため、裂肉歯が退化して無くなっています。


 食肉目の祖先

現生の食肉目の仲間は、初期の肉食動物「ミアキス」の仲間から、5800万年前頃(暁新世後期)に分かれて進化したと考えられています。ミアキスの仲間は、より進化した食肉目が繁栄すると滅んでしまいました。


ミアキス

ミアキス
食肉目ミアキス科ミアキス
学名:
体長:20cm
時代:5800万年前(暁新世後期)
分布:
食肉目すべての祖先となった動物がミアキスの仲間です。 胴長短足で尾が長く、イタチやジャコウネコのような姿をしていたと考えられています。 暁新世は世界中で熱帯雨林が広がり、樹上で暮らす小動物が増えたため、 樹上で獲物を捕らえるために長い尾や鋭い爪、高度なバランス感覚を発達させたようです。


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