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ジャコウネコ科、マングース科、ハイエナ科、マダガスカルジャコウネコ科

 麝香の香り、ジャコウネコ科

ハクビシン←ハクビシン。仲良し兄弟か姉妹。
食肉目(ネコ目)ジャコウネコ科の動物は、イヌのようなツンとした顔に、胴長短足で長い尾をした肉食動物です。
ジャコウネコ科の動物には、マレージャコウネコ(パームシベット)、アフリカジャコウネコ、ハクビシンなどがいます。
ジャコウネコのジャコウとは、香水の原料になるムスク「麝香(じゃこう)」のことで、臭腺(肛門の近くにあるニオイを出す器官)から麝香が採れるため、ジャコウネコと呼ばれます。
麝香は、鯨偶蹄目の仲間のジャコウジカからも採れます。
東南アジアのコーヒー農園では、マレージャコウネコが良く熟したコーヒーの実を好んで食べることを利用して、マレージャコウネコのフンから消化されなかったコーヒーのタネを取り出し、「コピ・ルアク」とよばれる幻の高級コーヒーを作っています。
現地の言葉で、コピはコーヒー、ルアクはジャコウネコのことです。

 キン○マを持つサバンナのアマゾネス、ハイエナ科

ブチハイエナのコドモ食肉目(ネコ目)ハイエナ科の動物には、ブチハイエナ、シマハイエナ、カッショクハイエナ、アードウルフがいます。そのうち、最も知られているのがブチハイエナで、ライオンよりも狩りの成功率は高く、大きな獲物も群れで粘り強く追いかけて倒します。狩りはうまいのですが、倒した獲物はライオンなどに早々に奪われてしまうので、まだ息があるうちに食べ始めます。ヒトにはそれが残酷に見えるので、あまりよくないイメージがしか持たれていないようですが、大きな群を作るブチハイエナは、メスがリーダーとなって群れを守り子育ても狩りも行う、スーパーキャリアウーマンなのです。
シマハイエナハイエナは、哺乳類では珍しくメスの方が優位で、オスよりもメスの方が一回り体が大きく、攻撃的です。さらにメスには、オスのごとくご立派なチン○ンがあり、外見で性別を判断することがほぼ無理です。このチ○チンは、キ○タマ付きで、「擬似ペニス」と呼ばれます。「擬似ペニス」の中身は脂肪で、これはメスの男性ホルモン濃度がとても高いことと関係があるようです。
ハイエナ科の動物はジャコウネコ科と近いグループだけあって、立派な臭腺を持っています。肛門近くにある臭腺はオスであってもメスの生殖器に見えるほど目立ち、メスはメスで擬似ペニスがあるので、かつては、ハイエナは雌雄同体であると信じられていました。ハイエナ科の動物は基本肉食ですが、アリとシロアリを専門に食べる、アードウルフ(ツチオオカミ)もいます。

 胴長短足、小型の肉食動物、マングース科

ミーアキャットマングース科の動物は、以前はジャコウネコ科に含まれていましたが、マングース科として独立したグループになりました。
ミーアキャットに代表されるような、胴長短足で小型の肉食動物で、ジャコウネコ科よりは、ハイエナ科に近い動物です。
シママングース、コビトマングース、ミーアキャットなど、群れを作るマングースの仲間は、子育て、見張り、敵を撃退するときもみんなで協力しあいます。

 マダガスカル最大の肉食動物、フォッサ

フォッサ マダガスカル島で最大の肉食動物がフォッサです。体長80cmほどの樹上性の動物で、キツネザルやテンレックを襲って食べます。
半分だけ引っ込められるツメを持ち、クマやイタチのような、カカトをべったりつけた歩き方(蹠行性)をします。
以前は、ネコ科やジャコウネコ科に分類されていましたが、マダガスカルジャコウネコ科という独立グループに分類されました。
photo-by:Tambako the Jaguar

 ジャコウネコ科の進化とマングース科の進化

ジャコウネコ科の動物の最古の化石は、3700万年前(始新世後期)のヨーロッパで見つかっています。
3300万年前(漸新世初期)にはアジアに、2300万年前(中新世初期)にはアフリカに進出しています。
初期のジャコウネコ科の動物は現生のマングースによく似た動物だったと考えられています。
マングース科の動物の最古の化石は、2000万年前(中新世前期)のヨーロッパ、アフリカで見つかっており、マングース科と近縁とされるハイエナ科の動物も、同じ頃の2000万年前(中新世前期)に現れています。現生のマングース科に似た姿のジャコウネコ科に近い動物から、あまり姿を変えないで進化してきたのがマングース科、獲物を追う生活スタイルに合わせてイヌによく似た姿に進化したのが、ハイエナ科ということになります。

 ハイエナ科の進化

ハイエナ科の仲間は、哺乳類グループの中では比較的新しいグループで、
3000万年前(漸新世中期)頃、ジャコウネコ科の動物から分かれて進化したと考えられています。
2300万年前(中新世前期)頃にはハイエナ科の最古の化石が見つかっています。
1300万年前(中新世中頃)に、ハイエナによく似た生活をしていたイヌ科のグループが衰退し、空いたニッチに進出できたのが、現在のハイエナの仲間とアリを食べるという特殊な方向に進化したアードウルフです。ハイエナ科の動物の中でもジャコウネコに似た姿のや生活様式だった仲間は300万年前(鮮新世中期)頃に滅んでいます。


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