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コウモリ目

 飛翔する哺乳類、コウモリ

ウサギコウモリの一種

コウモリ目の動物は、別名「翼手目(よくしゅもく)」とも呼ばれます。
ヒトでいうところの「手」が、「翼」になっており、哺乳類グループの中では唯一、飛翔することができます。
哺乳類には、ムササビ、モモンガ、ヒヨケザルなど、滑空する動物はたくさんいますが、自前の翼で羽ばたいて飛ぶことができるのは、哺乳類史上ではコウモリ目の仲間だけです。


 コウモリの翼

コウモリの翼←画像はアブラコウモリの左の翼。
コウモリの翼は、肩から腕の先に膜が張ったもので、膜は5本の指で支えられています。
親指にはカギ爪が付いていて、木の枝に引っ掛けることができます。
翼の膜には毛が無く、しわしわで伸縮性があります。


 コウモリのエコーロケーション

エコーロケーションとは、超音波の反響(エコー)で、ロケーション(自分や周囲の情報を知る)することで、ヒトが目で見たり手で触ったりする感覚と同じように、周囲の状況を感知することができるしくみです。
コウモリ目のうち、エコーロケーションする仲間は口や鼻から音を出し耳で聞くので、鼻がなんとも奇妙で複雑な形をしていたり、耳がとても大きかったりします。
エコーロケーションをしない仲間は、目で見たり鼻で匂いをかいで周囲の情報を得るので、目が大きく、耳が小さく、顔つきはイヌに似ています。
オリイオオコウモリ エコーロケーションしないコウモリ、オリイオオコウモリの顔はイヌのよう。
オオコウモリの英名はフライングフォックスなので、英語圏ではキツネ顔に見えるらしい。


 世の中はコウモリでいっぱい

哺乳類全種類の約4700種のうち、約1/4(1116種)がコウモリの仲間です。
コウモリ目は、ネズミ目の動物に次いで種類が多く、極地や高山帯以外の世界中にコウモリが生息しています。
コウモリの生息域

ネズミ目2277種とコウモリ目1116種の合計だけで、哺乳類全種類の半分以上を占めています。
渡る世間はネズミとコウモリだらけです。

 コウモリは何を食べている?

コウモリには、ドラキュラや吸血コウモリの怖いイメージがありますが、コウモリの仲間(18科1116種)のうち、血液をエサにする吸血コウモリはたった3種だけです。
3種のうち、チスイコウモリ科のナミチスイコウモリだけが哺乳類の血液をエサにしていて、あとの2種は鳥類の血液をエサにしています。
その他の多くのコウモリは昆虫食か、植物食です。
魚食、カエル食、他のコウモリを食べるコウモリもいます。


 コウモリの仲間の進化

コウモリ目の動物のうち、見つかっている最古の化石は、5500万年前(暁新世末)の北アメリカからヨーロッパにかけて生息していた「イカロニクテリス」です。 イカロニクテリスは、現生のコウモリより歯が多い、翼の幅が狭いなど原始的ではありますが、すでに現生のコウモリと同じ姿をしていました。耳の構造から、すでにエコーロケーションしていたことも分かっています。
イカロニクテリス以前の、飛翔していないコウモリの祖先はまったくわかっておらず、6500万年前(白亜紀末~暁新世の初期)頃の哺乳類のうち、モグラ目(食虫目)と共通の祖先を持ち、飛ぶ昆虫を追って皮膜で滑空する動物から進化したと推測されています。
飛翔する前のコウモリはどんな姿だったのでしょうか?。


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