サル目(霊長目)
見た目は原始的、頭脳はピカイチ!、サル!!
サル目(霊長目)の仲間は、親指が他の指と向かい合う手を持ち、目が顔の正面についている動物です。
ヒトもサル目の一種なので、同じ特徴を持っています。
大昔に樹上で生活していた哺乳類グループの、原始的な姿をあまり変化させていないかわりに、
他の哺乳類よりも大きな脳を持っているのもサル目の特徴です。
サル目は、大きく2グループ、曲鼻猿類(きょくびえんるい)と直鼻猿類(ちょくびえんるい)に分けられ、熱帯地域を中心に350種類がすんでいます。
最も北にすむのがニホンザルで、雪の積もる地域にサルが暮らしているのはサル目の仲間ではとっても珍しいのです。
曲鼻猿類(きょくびえんるい)
曲鼻猿類(きょくびえんるい)は、鼻の内部が曲がっているグループで、サル目の中では原始的な特徴を持っています。
ワオキツネザル、アイアイ、スローロリス、ショウガラゴなどが曲鼻猿類です。
■曲鼻猿類
キツネザル科、インドリ科、アイアイ科、コビトキツネザル科、イタチキツネザル科、ロリス科、ガラゴ科
直鼻猿類(きょくびえんるい)
直鼻猿類(ちょくびえんるい)は、鼻の内部がまっすぐでシンプルなグループです。
グループの中でさらに3グループ(メガネザル類、広鼻猿類、狭鼻猿類)に分けられています。
ニホンザルもヒトも、狭鼻猿類に含まれます。
■メガネザル類:メガネザル科
■広鼻猿類(新世界ザル):アメリカ大陸にすむサルで、鼻の穴が横を向いている。マーモセット科、クモザル科、ヨザル科、サキ科、オマキザル科
■狭鼻猿類(旧世界ザル):アジア、アフリカにすむサルで、鼻の穴が下を向いている。オナガザル科、テナガザル科、ヒト科
サルの仲間は視力がよい
サル目の仲間の多くは樹上で活動し、枝から枝へ渡り歩くため、立体視できる目を持っています。
また、木の葉や果実が主食であるため、食べられる時期や、一番おいしい時期を目で見て確認する必要があるため色を識別する能力も哺乳類の中ではトップクラスなのです。
(ほとんどの哺乳類は、数種類の色しか見分けることができません。)
外国人観光客に大人気のニホンザル
ニホンザルは、英語では「スノーモンキー」と呼ばれ、珍重されます。
サルの仲間は本来は熱帯地域にすむ動物で、ヒト意外では、ニホンザルがもっとも北に生息するサルです。
雪のふる地域にすんでいるだけでも珍しい上に、温泉につかったり、焚き火にあたったり、猿ダンゴを作ったりする姿もとても珍しいのです。